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マーラーのCD評・大地の歌〜告別
****** 現在工事中 完成度 105 / 164 ******
録音は凄い。 ノイズ皆無、残響ベスト。 非常に克明に細部が分かる。 超優秀録音。
演奏評:冒頭から、低弦が吠える。 凄惨というくらいすごみがあり、でも自然。このバランス感覚は見事である。 録音の良さも相まって細部のこだわりが分かり感心する。オケパートは今まで聴いた中でベスト3に入る。特にマンドリンの使い方がうまい。 これに比べると歌手が、オッターが負けている。 けして下手ではない。むしろ、うまいのだが、このオケに伍するには神がかっていないと。 オッター自身の調子としてはベストではなかったのではないかと思う。 彼女のワイルのアルバムあたりを聴いた限り、こんなもんですまないレベルの歌手だと思う。この分を本当は減点すべきなのだろうが、あえて減点しない。★3つ。
総合評価: ★★★クリアで残響適度。 ノイズもなく聴きやすい。
演奏評:オケはやや猟奇的というほど凄みのある音を出している。 テンポのメリハリが強く、駆け出すくらい速くなったかと思うと、自然な完全停止を見せたりする。 それが、あざとい感じがないのが見事である。 オケだけなら★2つ半くらい。 歌手はメゾだが、低音部と高音部で別人かと思うくらい音質が変わるのが欠点。 下手ではないが、何か苦しそうである。 総合では★2つくらい。
総合評価: ★★クリアでノイズなく残響適度。 解像度もそれなりに高く、ときどき指揮者がハミングしているのを拾っている。
演奏評:ちょっと独特の静けさのある不思議な演奏である。 何と言うか、彼岸の世界の音が聞こえるというか。 オケ部分はかなりポイントが高い。 歌手の方もなかなか個性的で、時々「え?」という様な節回しを聴かせる。 ただ、出だしの部分の調子が今一で、口の中でモゴモゴ歌っている感じになってしまった。 惜しい。
総合評価: ★★これは一応デジタル録音らしいが、むしろアナログっぽい音である。 解像度はそこそこだが、やや残響は強め。 しかし、不快さはない。
演奏評:オケはなかなか頑張ってはいる。 しかし、前半部分でホルンの音があれっ?と言う変な音色をしばしば出している。 妙に牧歌的な音色で違和感があるのである。 しかし、それ以外はまずまず良い演奏。 マエストロの解釈は素晴らしい。 彼のマーラーの中でも特に良い部類だと思う。 そして、歌手だが、問題箇所がないとは言わないが、日本人のアルトでここまで歌える人がいたんだという感じ。 当時39歳でまさに全盛期の歌声。 歌い回しに独特の部分もあって、これがまた魅力を放つ。 ホルンの問題はあるものの、星2つ半差し上げる。
総合評価: ★★☆歳月の差かホールの差か、上記に比べ圧倒的に解像度が高く、周波数レンジも広い。 これは、最高クラスの名録音。
演奏評:指揮者も同じ、オケも同じ、歌手も同じで歳月だけが11年流れている。 指揮者の解釈はそんなに変わってないように思う。 オケは明らかに技術水準が上がるとともに録音の良さもあって凄みがある。 特に低音楽器群の咆哮がものすごい。 歌手は・・・残念ながら、年齢を重ねた故の衰えがわずかに見える。 耳につく変化として、ビブラートがかなり強くなっており、この曲にそぐわない。 オケだけなら星3つだが、歌手は明らかに上記の方が良いので、こちらも星2つ半とする。
総合評価: ★★☆ノイズなし。 残響適度で解像度の極めて高い、極上の録音。
演奏評:独特の演奏である。オケの技術水準はそこそこだが、音色が何とも言えず渋い。 悪魔的な凄みは無いが、水墨画の様な味わいがあり、枯淡の境地が感じられる。 歌手は下手ではない。 ちょっと独特の歌い方をするところがあり、それなりに説得力はある。 ただ、ややパワー不足を感じるのが残念。 評価はだいぶ悩んだが、何しろ録音が良いのが気持ち良いこともあり大甘だが星2つ半。
総合評価: ★★☆演奏評:
バルビローリだから、何とかなるかと思って入手してみたが、やっぱりフェリアーの声のせいで、私は生理的にだめ。 フェリアーのファンの方にはごめんなさいだが、正直な話、聞いてられないのだから、評価することさえ差し控えるべきなのかとも思う。 とりあえず、録音評も兼ねるということで、星一つ。
総合評価: ★クリアで残響適度、ノイズなく好録音である。
演奏評:オケはテンポは時々揺さぶるものの、比較的素直な演奏。歌手はメゾではあるが、ややアルトよりの声質。 やや歌い方にクセがあるのと少し訛があるか? 例えば、最後の「リーーービッヒ、リーーービッヒ」が「リーーービッシ、リーーービッヒ」に聞こえる。 全体に悪くはないがほれぼれするような所もない。 ★は2つ。
総合評価: ★★モノラルの割には良い方。 しかし、ダイナミックレンジ、周波数レンジともに狭い。その中にこれだけの情報量を詰め込むのはエンジニアの腕だと思う。ノイズも少なく聞きやすい。
演奏評:テンポは標準的、それなりにテンポを動かしたり、ためや引っ張りもあるが、あくまでも穏便に強引にならないようにやっている。やりすぎになる2歩手前で止めている感じ。 歌手は、アルト声でそこそこうまい人だと思うが、ここ一番でのパワーはルートヴィッヒあたりには届かない。また、多くの歌手で感じることだが、全般ややエンジンがあったまりきっていない感じあり、時に声質が硬いが間奏部の後くらいから凄みも出てきて本調子になる。 総じて悪くない演奏であるが、録音の時代的ハンデがあり、それを超えて、あえてこれを入手すべきかというと、そこまでとは思わない。星は2つとしておく
総合評価: ★★ホワイトノイズはあるが、そんなに気にならないレベル。残響が適度であり、空間表現に優れる。音の良い録音である。
演奏評:速めの演奏の雄というべきか。 オケは基本的にうまい。 ライブゆえの傷はある。 オーボエが冒頭部の終わり頃で一拍遅れて出てしまい、数小節ずれたまま吹いてしまうという事故がある。そのほか木管楽器群の小さな吹き損ないが数箇所ある。 しかし、それを補って余りあるくらい上手さを感じさせる。 弦も良い音である。 歌手は、典型的なアルト。しかし、どちらかというと低音部が弱い。 しかし、うまい方だと思う。破綻はなく及第点。 幾つかのミスはライブゆえ減点しないことにして、星は2つ半。
総合評価: ★★☆DECCAアナログ黄金時代の録音。ノイズなく、アナログ原盤なのにダイナミックレンジが広い。 残響が割と少ない感じなのも当時のDECCAの特徴か? 良い録音である。
演奏評:まだ、バーンスタインが老巨匠になる前の演奏だが、かなり個性的なところが多い。 前半はむしろ抑えめで虚ろとさえ言える音楽を展開しながら、中盤からかなり熱量が上がる。 全体に、歌曲というよりオペラのよう。 フィッシャー=ディスカウは良くも悪くもフィッシャー=ディスカウだが、良い方の出来だと思う。 この演奏のもっとも特徴的なのは、間奏部が終わって後半のテンポが非常に遅く、かつ独特の引っ張り方をすること。 バリトンが歌っていることで、星半分減点するところだが、あえてそれをしないことにする。 星はぎりぎり3つ。 聴いておくべき演奏だとは思う。
総合評価: ★★★ノイズが割と多い、クリアさはあるもののレンジも広いほうとは言えない。 途中、左チャンネルの音が急に小さくなり音像が何十秒間か右寄りになり、また元に戻るという場所がある。
演奏評:上記の1年後、歌手も同じだがオケは変わっている。バーンスタインにとってアウェイだったウィーン相手と違い、ホームのニューヨークでやってるせいか、より遠慮なくやりたい放題なところがある。 解釈の基本線は同じだが、随所に現れるためや引っ張りがより極端になり、より魅力的となっている。 その分、演奏時間も少し伸びている。歌手の出来もこちらの方が良い様に思う。ただ、オケの音色としてはこっちの負けといわざるを得ない。演奏の評価としては上記と甲乙付けがたいが、録音のグレードに雲泥の差がある。 こっちは星半分減点。
総合評価: ★★☆ノイズ無く、クリア。 残響がほどほどあって音場が広がる。 当時のSONYの録音としては良い方だと思う。
演奏評:バーンスタインの告別としては最後のものか。 ルートヴィッヒを起用しており、彼女の年齢を考えるとどうかなとも思ったが、どうしてどうして、結構凄い歌唱である。クレンペラーの時ともカラヤンの時とも歌いかたが違い、バーンスタインのやりたいことにあわせているのか、非常にクールな声で、フィッシャー=ディスカウみたいに歌い出しは抑えて、熱唱したくなるクライマックスでもあくまでも抑え気味に。 これがなかなか良い。 60年代の演奏に比べてアゴギーグは小さくなってはいるものの、このバランスもなかなか良く、名演と言える。 これも★3つ差し上げる。
総合評価: ★★★解像度を下げることなく、適度な残響があり、極めて音が瑞々しい。 マーラーの録音としてはトップクラス。かすかに聞こえるマエストロの声は呻き声ではなく、うなり声。
演奏評:実はこのときの公演でオーチャード・ホールの方を実際に聴いている。 十分に満足して帰った記憶があるが、それを遥かに凌ぐように思う。 オケは文句ない。 素晴らしいの一語。 歌手は最高とは言わないが、最上の部類。 細部で独特のフレージングが聞こえるところもあるが、基本的に直球勝負の名演である。 録音も良いし、これには星3つ。
総合評価: ★★★クリアで残響もややデッドな私好み。 細かい音も良く拾えているが、マエストロのうなり声(うめき声?)を拾いすぎているのが邪魔。
演奏評:オケはほぼ文句なし。 都響としては最高レベルの名演と思う。 ミスもなく音も良い。 歌手も、ちょっと独特の声だが魅力的。 ただ、冒頭と中間部の長い休止のあとの歌い出しのところでかすかに音程が低めに出るのが残念。 この分と、マエストロのうめき声がうるさいのを減点する。
総合評価: ★★☆ノイズはない。残響もほどほどであり、解像度は良い。優秀な録音である。
演奏評:どちらかといえば端正な、隙のない演奏である。結構、ごりごりとした音も出ているが、妖気だとか瘴気だとかは漂ってこない。 文句をつけるべき部分はないのだが、何か足りないような気がする。ウィーンフィルがやってるのに、名人芸が禁じ手にされていると言ったら良いのか、普通に上手いだけなのである。歌手は、アルトないしメゾ。 結構高い方もちゃんと出るが、低音部の声質はアルトか。おばちゃん声ではないので、そこは良いのだが、ルートヴィッヒあたりに比べるとパワーは不足する。しかし、技巧で聴かせるタイプではなく声で勝負している。歌手の方も、及第点ではあるが、強烈に押し出してくる部分に欠ける。 星は2つと4分の1くらいだが、おまけして2つ半としておく。
総合評価: ★★☆演奏評:
総合評価:
最初から最後まで、盛大にホワイトノイズが聞こえている。滝のそばにいるかのようで、かなり気になる。また、途中です一瞬以上と言える時間、音が途切れる所がある。マイクが音源から遠い感じであり、コンサートの実演を聞くような距離感はあるが、総じて良い録音とは言い難い。
演奏評:オケはそれなりに頑張っている。低音楽器群が凄みのある音を出すし、テンポ設定もまずまず。中間部が、やや駆け足の感じだが、これも一つの行き方だと思う。しかし、ルートヴィッヒが・・・流石に往年のパワーが無くなっている。それに出だしはイマイチ調子が出ていない。後半になると、だんだんエンジンがかかってきて、最後の方はかなり良い出来に変るが、途中まではフラストレーションを感じる。オケだけなら、星2つ半くらいあげても良いかなと思うところだが、ルートヴィッヒの出来がイマイチなのと、ノイズがひどい点を合わせて、星2つがだせる限界だろう。
総合評価: ★★ライヴ録音であり、会場騒音はそれなりに拾っている。 それ以外のノイズはほとんどなく非常に鮮度の高い音。 優秀録音である。
演奏評:ライヴゆえの傷はある。 クラリネットがで場所を間違えて妙な音を出すところが1箇所あり、かなり気になる。 また、オーボエの音が時々チャルメラっぽさを出してしまう。 凄みのある演奏ではない。 しかし、妙に艶かしく艶のある演奏。 こういうのはあまり聴いたことがない。 細部に独特のためや引っ張りがあって、クセになるところがある。 この指揮者はなかなか曲者。 歌手も声質が良くなかなか上手い。 大甘にしたくなるところをグッと堪えて星2つ半。
総合評価: ★★☆気になるようなノイズはない。 残響は強めだが邪魔にならない。 むしろコンセルトヘボウ管の美音を強調するのに寄与しているように思う。 良い録音である。
演奏評:冒頭からオケが実に良い。 ソロ楽器が皆上手く、フルートの音色なんか最高だと思う。テンポも遅めだが緊張感が持続されていてだらけない。 テンポの動かし方には独特な所もあるが、説得力があり、気をてらった感じはない。 歌手は、メゾソプラノとなっているが、それにしてもやや線が細い。 オケは美音で妖しい魅力を随所で放っているのだが、声がそれについて行ききれず、些かフラストレーションを感じる。 しかし、後半はだいぶ良くなっており、合格点はだせる。オケだけなら星三つだが、歌手の実力がやや不足するぶんを厳しくみて星2つ半。
総合評価: ★★☆ノイズなし。 クリアだが、残響がやや強いため、低音部の解像度はイマイチ。 しかし、ホールトーンとしては良い方。
演奏評:シドニー響創立75周年の記念ボックスの1枚で、大地の歌は、告別しか収録されていない。 指揮者も歌手も記憶に無い、御当地ものかなと思われ、よほどのマニアでなければわざわざ気にも留めないだろうが、演奏はかなり独特である。 冒頭からオケは結構おどろおどろしくて凄みがあるし、巧い。 オケだけなら星2つ半は堅いところ。 しかし、歌手がおおいに問題である。 声質が独特で、メゾには違いないが、まるで童謡歌手みたいな歌い方をする。 しかも、歌い回しは異様なところが多々あり、例えば冒頭、オケは標準的なテンポで始まるが、歌いはじめから思いっきり遅く、オケが急停車する感じになる。 その後、割と普通のテンポになるが、後半、もう一度、突然遅くなるところがあり、演奏時間も長くなっている。 声質さえ良ければ、面白い試みではあるのだが、歌手はマイナスポイント。
総合評価: ★★ノイズなし。解像度はそこそこ。残響は、やや少なめだが、マーラーを聴く上ではむしろ好ましい程度。
演奏評:まず、冒頭から遅い。 そして、歌手が歌い始める瞬間に更に遅くなる。 並の歌手なら、このテンポだと声が続かなくなりそうだが、さすがにジェシーというか、全く破綻しない。オケパートもこの遅いテンポで崩れる事なく、ほぼ完璧である。 全曲を通じて、テンポの変化はあるが、遅い中での変化であり、しかもだれないのがすごい。ジェシーはこの頃が全盛時代だったかと思うが、ルートヴィッヒやファスベンダーに負けないパワーの持ち主である。声質が、高音部では完全にソプラノしているのに、再低音部ではメゾどころかアルト以上に男性的になるのが独特でこれは好みが分かれるところだろう。私の好みの方向では無いが、このくらいまでは許容内。 オケパートの細部で、時々独特な音が聴こえるが、説得力はあり、聞き応えはある演奏と言える。ちょっと甘い気もするが、星3つ差し上げることにする。
総合評価: ★★★演奏評:
総合評価:
クリアで見晴らしの良い録音。 残響もベストといって良いレベル。
演奏評:しっとりとした、穏やかな演奏で、悪魔的なところや、おどろおどろしさなどはないが、テンポを細かく動かしたり、いとも自然に完全停止したりとなかなか見せ場も多い。 歌手はアルトとなっているが、声質はメゾですらなく、立派なリリック・ソプラノ。 非常に良い声である。 うまいし魅力的だし、少々低音部で音程が怪しい所があるのには、この際目をつぶる。 これは、大甘だが星三つ。
総合評価: ★★★演奏評:
総合評価:
ホワイトノイズがそれなりの大きさで入っているが、鑑賞の邪魔にはならないレベル。 解像度はよく見晴らしの良い録音。
演奏評:テンポは標準的で、あまり振り回さない。 オケの出来が良く。 木管群の出来が良い。 とりわけフルートが時にむせび泣くようでうならせる。 不気味さ、おどろおどろしさなどは無いが、良い演奏であり、オケだけなら星3つを伺う出来。 ゾッフェルはまだ44歳で声が若く、やや安定感を欠くが、ひたむきに歌っている感じが良い。 ★は、大甘かなとも思うが2つ半としておく。
総合評価: ★★☆ホワイトノイズが聞こえる。 やや残響が強いため上記より後の録音だが、こちらの方が解像度は悪い。
演奏評:上記より7年後で演奏家は同じ。 オケはほとんど録音の差しか無いようだが、フルートは上記の域にまでは達していない。 ゾッフェルは曲に慣れたと思われる分、巧くはなっており、破綻ぎりぎりというところはなくなっているが、その分ひたむきな感じが減り、胸を打つものが欠けたように思う。 ★は2つとしておく。
総合評価: ★★ノイズなし。 残響はそこそこだが、解像度はトップクラスとは言い兼ねる。
演奏評:上記より3年後でオケは同じだが、あからさまに遅くなっている。 歌手が変わっているが、原因は歌手ではなくギーレンが年とって遅くなり始めた、一連の変化によるものだろう。 不気味さ、おどろおどろしさ、妖気の様なものが漂っており、演奏の方向が変わっているが、これは別の魅力を放っている。 ただ、歌手がゾッフェルより劣る。 何か歌い方がだらしないというか、時に情けない感じ。 イマイチしまらないのである。 これも星2つがやっと。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
やや低域が薄め。 ノイズはなく、残響はほどほど。
演奏評:オケはそこそこ頑張っている。弦の動きにちょっと独特なところがあったり,タムタムが凄まじい音を出したりと、個性的なところもある。 しかし、歌手が・・・ 声質はソプラノよりのメゾだが、ほとんど全部の音符にビブラートがかかっており聞き苦しい。 冒頭音程が怪しいところがあるが、そんなことより、このビブラート唱法がこの曲にはあわない。 星は2つ。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
クリアで見通しよく残響も丁度良いが、かすかにシーっというようなノイズが入る。 また、終わり間際にはっきりとしたノイズが入るのが残念。
演奏評:ハイティンクってこういう芸風だったっけというくらい縦横無尽に揺さぶり、あっぱれな演奏。 ロンドン響も最近のものとしては大健闘と思う。 歌手は、上手いんだか下手なんだか良く分からないが、怪しい魅力を発散している。 オケの動きと相まって、耽美的というか、退廃美的な魔力が出ている。 これで、録音に難がなければ星2つ半あげても良いが、自重しておく。
総合評価: ★★解像度もあり残響も丁度良いが、かすかにシーっというようなノイズが入る。 しかし、鑑賞には支障無くまずまずである。
演奏評:上記の1ヶ月前でメンバーは同じ。 録音は明らかにこっちの方が良い。 やはり、歌手が非常に個性的で独特の引っ張り方をするし、アンニュイで魔的。 低音部は凄い。 しかし、ハイトーンのフォルテで声質が完全にソプラノになってしまい、厚みがなくなるのが欠点。 その点を除けば極めて魅力的である。 ★は2つ半。
総合評価: ★★☆演奏評:
総合評価:
非常に分解能よくクリアな録音。 ノイズもなく、CD−Rとしては申し分なし。
演奏評:歌手はメゾソプラノとなっているが、声質はきっちりアルト、そこそこうまい人だとは思う。 少なくとも歌手に足を引っ張られることはないレベル。 で、オケが凄い。 ここまで沈痛な演奏は初めて聴いたように思う。 引きずるような重苦しさが漂っており、個々の楽器も非常にうまい。 フランクフルト放送響からこんな音が出るなんて驚きである。 やはりこの指揮者はただ者ではない。 歌手が、そこそこに留まるのでこうなるが、オケパートだけなら星3つもの。
総合評価: ★★☆会場騒音まで異様なくらいよく拾っており、解像度抜群。 残響も程よく、好録音である。
演奏評:上記より、3年後の演奏だが、オケは違うものの、基本的解釈は同じ。 こっちも、オケの部分は凄い。 弦はこっちの方が良い音。 しかし、歌手が落ちる。 声質はアルトっぽく、声量はそこそこあるが、ビブラートが強すぎる上に、音程が時々怪しい。 この、歌手の差の分こちらの評価を低くする。
総合評価: ★★解像度良く、見晴らしの良い音だが、正体不明の機械的なノイズとかすかなハムが載っている。 ピアニシモでは気になるレベルであり惜しい。
演奏評:上記の翌年の演奏だが、更にグレードが上がっている。 全体に独特の静けさが漂いながら、何か蔭に禍々しいものでも潜んでいるような、それでいて、何とも美しい演奏である。 随所で独特の音色というか音響構造が聴かれ、それが説得力がある。 ちょっと他に例を見ない高みにあると思う。 歌手が残念ながらバリトンである。 しかし、この人はかなり巧いし、独特の語りかける様な歌唱はこの曲に新たな光を当てるものだと思う。 もしこの歌唱で女声だったら星3つだが、男でも星2つ半には達するレベル。 しかし、ピアニシモが命みたいな演奏で、その部分のノイズがひどいため、星半分更に減点せざるを得ない。 本当に惜しい。
総合評価: ★★解像度良く、異常なくらい会場騒音も拾っている。 残響適度。 かすかにホワイトノイズが入るが気にならないレベル。
演奏評:上記より5年経ち、オケパートは全く問題ない。 ボストン響の音の良さが光る。 歌手が問題。 低音部ではソプラノが頑張ってる感じだがハイトーンになると声質がアルトっぽく変わり、声質の変わり目が楽曲の重要部分に来て、非常に聴きにくい。 かなり無理している感じがあり、声にパワーがないし、時々音程も不安定になる。 残念ながらこの演奏も歌手で星半分減点。
総合評価: ★★☆かすかにホワイトノイズが入るが気にならないレベル。解像度良く、残響適度。 空間の広がりが素晴らしい。
演奏評:さらに1年余。 オケパートは見事の一語である。 スウェーデン放送響のマーラー演奏の中でも屈指の名演に入るのではあるまいか。 もちろん、オケパートだけなら文句なしに星3つである。 歌手はまた別の人物。 確かに声質はメゾ。 低音部はそれなりに魅力的である。 しかし、高音部がややアルトっぽく、パワー不足を時に感じる。 高音域で声がパーンと出てこず、ポワンと出てくる感じ。声量がないのではなく、歌い方の癖みたいな物なのだろう。 この不満が残る部分だけ残念ながら減点する。 しかし、この指揮者が満点の演奏を残すのは時間の問題だろう。
総合評価: ★★☆解像度よく、残響も良い具合だがホワイトノイズがそれなりに聞こえている。
演奏評:上記の翌月の演奏だが、歌手もオケも違う。 歌手がバリトンである。 それが最大にして唯一の欠点。 演奏は極めてユニークかつ魅力的。 遅めの演奏の中でさらに遅い方向にテンポを揺さぶり、時に停止さえする。 これが、実に絶妙である。 名だたる巨匠がみんなこの域には達していない。ハーディンクの天才の部分が遺憾なく発揮されている。もちろん楽器ソロもウィーンフィルの良いところを存分に引き出している。 ただ、歌手がバリトンである。 下手くそではないが、残念ながら神がかっていない。 低域で思いっきりバリトンしてしまっている。 歌手としては星2つから、おおまけして星2つ半である。 しかし、オケだけ取ったら星5つ付けたくなる出来なので、ついに星3つ出すことにします。
総合評価: ★★★演奏評:
総合評価:
常時テープヒスのようなノイズは入るが気にならない程度。 解像度は非常に良く、生々しいくらい。 残響も適度である。 アナログ録音としてはかなり優秀。
演奏評:冒頭から標準より気持ち遅めくらいのテンポで始まり、遅めのままあまりテンポを揺さぶらない。 アゴギーグは強くないし、すごむところもないが、一貫して遅めを貫くことで独特の効果を上げている。 やはりこの指揮者は一筋縄ではいかない。 オケは惚れ惚れするような音は出さないものの手堅く健闘している。 歌手はアルトだが低音部がむしろメゾっぽく、この曲には向いている。 声にそれほどパワーがあるわけではないが、静かでじわじわ染みてくる独特な歌い方であり、こういうのもありだなと思う。 この曲の演奏としては地味な異端。 ★は2つ半差し上げる。
総合評価: ★★☆残響適度で非常にクリア。 解像度の良い好録音。
演奏評:冒頭、独特の引っ張り方はするが、その後は標準的なテンポ。 オケは、凄みはないが頑張ってる感じ。 フルートとオーボエの音色がすばらしい。 中間部の、オケのみの演奏が続く部分で2度ほど、独特のストップモーションがある。 ネスの歌唱は、はじめやや硬い感じだが徐々にエンジンがかかってくる。 アルトではあるが、低音部がメゾっぽくて良い。 ただ、ルートヴィッヒやファスベンダーあたりにくらべるとパワー不足な感じも出てしまう。 ★は2つとしておく。
総合評価: ★★録音機材由来と思われるノイズは一切ない。 しかし、椅子の軋む音やマエストロが歌う声は結構拾っている。 解像度は高いが、デッドではなく、それなりの残響はある。 好録音である。
演奏評:最近の都響はすごいなと思う。 機能性からも音色からも世界の一流レベルの演奏をしている。 インバルの解釈だが、結構曲者である。 冒頭から速めのテンポだと思うと、しばしば遅めで引っ張ったりとテンポを動かしているが、あざとさがなく自然体。 中で、オケのみ部分で2度ほど止まるのは昔から変わらないインバル流? 星3つまでとは思わないが2つ半はいける。 歌手は・・悩むところである。 メゾと表記されているが、そう一筋縄ではいかない。高音部はむしろアルトっぽいのに低音部はメゾで再低音部は地声に近い。 しかし、それが妙に妖しい魅力を醸し出している。 メチャ上手いわけではない。 むしろ、音程が微妙にぶれるところがある。 ただ、声のパワーはあり特に低音部は魅力的である。プラスマイナス合わせると、歌手は星2つくらいかなと思う。 で、総合判断としては都響に敬意を表して星2つ半。
総合評価: ★★☆かすかだがホワイトノイズがずっと続く。 鑑賞の邪魔にはならないレベル。 音がみずみずしくて素晴らしい。 ノイズはあるが良い録音である。
演奏評:オケは素晴らしい。途中1箇所だけアンサンブルが乱れかかるところはあるが、事故というレベルには至らないし、ここの楽器が随所に名人芸を見せている。 曲の解釈も所々かなりユニークなところを見せながら、まとまりよく、オケだけなら星2つ半から3つをうかがうところ。 歌手はメゾ、間違いなくメゾの低音の出し方であって、アルトではない。 しかし、声質がなぜかおばちゃん。 ママさんコーラスっぽいのである。 それでいて、音は外さないものの、あんまり上手くはない。 またまたよくある、歌手が足を引っ張るパターンである。 ★はせいぜい2つ。
総合評価: ★★ノイズなく、残響程々でクリア。 このレーベルの録音の中ではトップクラス。
演奏評:テンポは標準のやや速めくらいだが、時々唐突に駆け足になり、オケが付いてこれずにアンサンブルが乱れる。 かなりユニークな演奏である。 歌手はまあまあ巧いが、バリトンでしかも声質が硬いので、評価はマイナスになる。 成功すれば面白かったのだろうが、試みが空振りに終わっている感じ。 ★はせいぜい2つ。
総合評価: ★★演奏評:
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演奏評:
総合評価:
アナログ特有のテープヒスがかすかに聞き取れるが問題となるレベルではない。 残響が強めのため解像度はそこそこ。
演奏評: 冒頭ちょっと独特のフレージングがある他は、あまり特殊な解釈はない。 テンポは全体に遅めであまり揺さぶらない。 音響は厚めだが汚い音がない。 おどろおどろしい所はなく、耽美的ではあっても悪魔的なところはない。
カラヤンである・・・
この演奏のルートヴィッヒは凄い。 ほぼ絶好調で、クレンペラーとの演奏に匹敵する。 こちらの方がのびのび歌いまくっておりパワフルだが、やややりすぎて音程が怪しくなるところがある。 しかし魅力的である。 ルートヴィッヒに敬意を表して★2つ半。
演奏評:
総合評価:
ホワイトノイズは少なく解像度もまずまず、残響も適度。 しかし、2ヶ所、テープのつなぎ目と思われる異常な音のする場所があり、これがかなり重要な場所で目立つ。 致命傷と言われても仕方ないレベルのノイズである。
演奏評:DGG盤と同じメンバーで、それに3年先立つもの。 解釈はほぼ同等だが、こっちの方がライブである分、更にのびのびしている感じがある。 ルートヴィッヒの良さも悪さもDGG盤と同じ。 本来非常に良い演奏なのだが、録音の問題でお勧めとは言えない。 それでも★2つは差し上げる。
総合評価: ★★無音やピアニシモの部分でかすかにハムが聞こえるが気になるレベルにはない。 解像度良く、残響適度で、むしろ好録音である。
演奏評:オケは冒頭からしばらくは標準的なテンポで非常にいい音を出しており、個性的とは言いかねるが秀演かなと思っていたが、中間部からテンポが遅くなり、ためる、ひっぱるをやり放題で、きわめて個性的な演奏に変貌する。 歌手は、メゾというよりアルトの声質だが、独特のフレージングというか節回しで異様。 声は出ているのだが、聴いていて気持ち悪い所がしばしばである。 好き嫌いもあるのだろうが、星は2つどまりだろう。
総合評価: ★★演奏評:
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演奏評:
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演奏評:
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当時としては最高のレベル。 現在でもこのレベルのものは多くないと言えると思う。 演奏の凄みが伝わってくる希有な例である。
演奏評:ワルター/フェリアー/ VPO のものと人気を二分する伝説の名演である。 私にとってはこれが一番である。 オケパートは文句なし。 ここまで徹底しているのはあまりないくらい。 緊張感が凄いのである。 ルートヴィッヒも全盛と言える時期だろう。 私の知る限り、これ以上に出来の良い録音を知らない。 ただ、凄すぎて、しょっちゅう聴くには疲れるのが難。
総合評価: ★★★演奏評:
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総合評価:
解像度が割と良く、残響はほどほど。 ノイズも少なく、当時としてはかなり良い録音。
演奏評:冒頭から遅い上に、テンポを独特のやりかたで揺さぶる。 音響的にも時々ユニークな響きがあって、それが良かったりする。 低弦が妙に頑張っている。 また、フルートが独特の小節が回っているが美音である。 ベイカーの歌い方も独特で巧い。 ★は2つ半。
総合評価: ★★☆モノラル録音としてはまあまあか。 超優秀というほどではないが、聴きやすい録音。
演奏評:低音楽器群はがんばっているが、オーボエがいけない。そもそも音色が悪いが、冒頭の見せ場で一瞬旋律をたどれなくなり適当にごまかすという大失態を演じている。歌手はメゾには違いないが、ややアルトっぽい声質。 声を張る所はなかなかだが、mp以下の音量になったときに妙に硬質になる。 また、時に荒っぽい。 クーベリックはまだ自分の魅力を発揮できていないと思う。 ★は少し甘くするが2つ。
総合評価: ★★演奏評:
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演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
ノイズは無く、残響もそこそこ。 解像度もまずまずだが、ホレボレするほどの録音ではない。
演奏評:オケはまあまあ。 それなりに凄みもあり、あからさまな傷は無いが、冒頭のオーボエがチャルメラっぽいのと、ブラスがややバリ付き過ぎなのが難といえば難。 問題は歌手。 声質はメゾだが、ちょっと独特の響き。 困るのは、音程が怪しいことで、声を張り上げる部分では、盛大に音程が外れる。 聴いていて、ちょっと辛くなるレベルであり、本来無視出来ない程度だが、おおまけして星2つ。
総合評価: ★★ノイズなく、クリアだが、残響はやや多め。 しかし、解像度は高く、好録音である。
演奏評:ちょっと変わったアルバムである。 マーラーの大地の歌と同じ歌詞の中国語の原詩に現代中国の作曲家が新たに曲をつけた「大地の歌」がメインのCDで全6曲のあとにマーラーの告別だけが7曲めとして入っている。中国版の「大地の歌」も悪くない曲だが、評価はあくまでもマーラーの告別のみで。 さて、この中国フィルだが、まだ新しいオケらしいがなかなかの実力派のようである。 オケパートの出来はかなり良い。 指揮者の解釈はかなりユニークなところがあるが、それが実に魅力的。 弦の歌わせ方が独特でテンポを自在に振り回す。 それが時に過激すぎて弦が付いてこれなくなりアンサンブルが乱れかかるところが2箇所ほどあり残念。 しかし、冒頭から低音楽器群が思いっきり吠えたり、凄みのある演奏である。 歌手は、低音部にややパワー不足を感じるところもあるが、おおむね良好で、特に後半ハイトーンが増えてくると本領発揮する感じ。 オケだけだと星は2つと3/4、歌手だけだと星2つと1/4。 まあ、ちょっと甘い感じもあるが2つ半としておく。
総合評価: ★★☆DDDとあるのに何故か「全編を通して少しヒスノイズがあります」との但し書きあり。 実際聴いてみると雨降りのようにザーザー言うノイズがずーっと入っている。 ただし、ノイズを除けば、音は結構瑞々しく音場も周波数帯域も広い。 いったいどういう録音をしたら、こういうノイズの入り方をするのか謎である。
演奏評:準メルクルを聴くのは実はこのCDが初めてだった。 正直なところ、この指揮者のことを、話題先行型、人気先行型のアイドル演奏家ぐらいに考えていてあまり期待していなかった。 ところが、このひどいノイズの向こうで聞こえている音楽をしばらく聴いているうちに、これはただ事ではないと思うようになった。 一貫して遅めのテンポを続けながら、悪魔的なメリハリの効いた、マーラーの暗黒部分を見事に引っ張りだした演奏が展開されている。 MDRからこんな音も出せるんだと感心した。 歌手も冷たい低音の出せる希有なメゾ、これはやはりメゾであってアルトではないから良いのだと思う。 声も出るし、なかなか巧いと思うが、残念ながらビブラートが強く大きすぎる。 この点を減点しても星2つ半付けるかどうかで迷うところ。 しかし、ノイズはひどいので本来なら星1つ半だと思う。 さりながら、この演奏捨て去るには惜しいと思う。 星は2つとする。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
モノラルでホワイトノイズが目立つが鑑賞には堪えるレベル。当時の優秀録音とは言い難い。
演奏評:オケはイタリアの当時のオケとしては極めて水準が高く、破綻はない。 マゼールはこの頃からこういうおどろおどろしい音楽には非凡な才能を示していたようである。 歌手はそこそこ。 光る部分もあるのだが、途中で伴奏とずれそうになったり、あまりうまくはない。 録音の分は減点しないことにして★2つ。
総合評価: ★★モノラルでその割にテープヒスのようなホワイトノイズは目立たず、しばしばプチプチいうノイズが入る。アナログディスクから直接デジタル化したものではないかと思う。モノラルとしても音はこもりがちで、ナロウレンジ。 時々サチリそうになる。お世辞にも良い録音とは言えない。
演奏評:上記の1年後だが、マゼールの解釈としてはむしろおとなしめ。 しかし、注意して聞いていると、上記の演奏とは別の部分で個性的なフレージングがあったりする。 フェニーチェ劇場管というのは、やはりうまいオケだと思うが録音が悪すぎて音色を楽しめる部分がない。 歌手は声質の低いアルト。 下手ではないが、うまさを感じさせるところもない。 あえて、これを手にいれる必要性は感じられない。 録音の悪さ分減点して星1つ半。
総合評価: ★☆演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
クリアでレンジも広く、残響も程よい好録音。
演奏評:オケは素晴らしい。 良い音で、凄みもある。 従来のモントリオール響のイメージからすると、ここまで沈鬱な響きが出てくるのは驚きであり、堪能できるレベルまでマーラーの音がしている。 技術的にも問題を感じるところなく優秀である。 しかし、歌手には問題あり。 ただでさえ男声だと、点が辛くなるのだが、冒頭部分が妙に軽やかなのである。 声質がバスバリトンというよりテナーバリトンなのも、あわないが、本質的には歌い方の問題だと思う。 けして技術水準が低い訳ではないが、なんかずれている。 後半、だいぶ良くなるのだが、出だしの違和感は大きい。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
当時の録音としてはまあまあか。 残響は強くはないがワイドレンジでないので見晴らしがいい感じとも言えない。 ノイズはかすかに聞こえるマエストロのうなり声くらいで少なめ。
演奏評:歌手は下手というほどではないが、やや力量不足。 いわゆるアルト声だが、その割に低音部が弱い。 ドイツ語歌唱だが、なんか訛りがあるように思う。 オケの方もチェコフィルの凄さを感じさせる部分がない。 タムタムの音が割と高めだったり、オーボエの音色が割と明るかったりと、個性的な部分がない訳ではないが、魅力的な個性がなく、セールスポイントがない。 星は2つがせいぜい。
総合評価: ★★テープヒスの様なノイズがずっと続く。音質もそれほどクリアとは言えず、ややナローレンジ。
演奏評:オケもあまり図抜けたところが無いが、それ以上にルートヴィッヒの調子が非常に悪い。 声が出ないし、音程が怪しい。 かろうじて星2つ。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
かすかなホワイトノイズがあるにはあるが気にならない。 残響は割と少なめだがガサつかない。 好録音だと思うが、椅子のギシつく音が妙にリアルに聞こえる。
演奏評:ノイマンのマーラーとしては、割と変わったことをやっている感じ。冒頭のタムタムの音からして、アレっという感じ、異色な音である。 全体のテンポ設定などは、遅めの正統派だと思うが、音響構造に独特の部分がある。 個々の木管楽器の音に独特の「つや」というか「こく」があり、雰囲気がある。 また、マンドリンが割と強調されており、「えっ?」という場面で聞こえてくる。 異端とまではいかないが、ユニークな演奏。 しかし説得力はあり、星2つと3/4くらいは出せるレベルと思う。歌手のルートヴィヒは相変わらずうまい。 しかし、クレンペラーの盤と比べたら、声の張り・パワーには不足を感じる。 この分の差はつけたいように思う。 総合で、星2つ半。
総合評価: ★★☆クリアで残響適度。 ノイズなく好録音と言える。
演奏評:冒頭こそ標準テンポだが歌手が歌いだすあたりから思いっきり遅い部分と普通に遅い部分が交錯する異様な演奏になる。 木管楽器のソロが非常に良い音を出し、かつうまい。 歌手が残念ながら今一かなーと思ってたら、再現部のあたりから俄然凄くなった。 どうも、この曲は途中から調子が出てくる歌手が多い。 この指揮者の才能は凄いと思う。 星2つ半。
総合評価: ★★☆クリアでノイズなく残響適度。解像度高く好録音。
演奏評:オケはかなりおどろおどろしい。冒頭から終始コントラファゴットが吠える。総じて管楽器は頑張ってるが、弦はややおとなしいか。 テンポは標準であり、総合的にみるとそこそこ。まあ、嫌いではない。 歌手が問題である。 男声というだけでのっけからマイナスだが、それにしても歌い方が情けない。冒頭から始まるハイトーンで弱音の部分は終始風邪ひいたような鼻声。 くしゃみ堪えてんのかという感じ。 声を張り上げる時には下手なオペラ歌手みたいに微妙に音程が外れる。 歌手の分でマイナス星一つくらいだが、大まけして星は2つ。
総合評価: ★★ノイズは皆無と言って良い。残響適度で極めて高解像度。優秀録音と言える。
演奏評:オケはかなりの良い音を出している。 また、録音の良さも相まって、しばしば凄みを感じさせる音響である。ウィーンフィルからこの音を出すのは凄い。テンポの動かし方に無理無くスムーズで、それでいて独特のフレージングが混ざっていたりして面白い。 これを聴くと、ノットという指揮者はなかなか侮れないと思う。 しかし、歌手が・・・ 男性だというだけでもマイナスポイントだが、オマケになんか勘違いしたような歌い方である。声を張るとこ、抜くとこがなんかズレている。しばしばフラストレーションを感じるレベル。声質もそれほど良いとは思わない。オケパートだけなら星2つ半か3つかというところだが、歌手の部分で大減点。星は2つとする。
総合評価: ★★クリアで残響適度。 ノイズなく好録音と言える。
演奏評:最近のN響は凄いなと思う事が増えているが、この演奏もそうである。 沼尻さんはさすがだと思わせるしオーボエが素晴らしい音を出している。 しかし、歌手がいただけない。 このCD、この歌手のリサイタルのライブだと思うのだが、駄目である。 特に出だしの所がへろへろで音程が怪しく興ざめ。 N響の良い所が相殺されて★は2つ。
総合評価: ★★結構克明に会場騒音を拾っている。 残響は少なめで解像度は良い方。
演奏評:このオケにしては、出来は良い方だと思うが、それでもオーボエが出損なって1フレーズ欠落したりと、演奏上の傷はある。 歌手は一応メゾだが、ママさんコーラスみたいな声質で、歌い方にも余裕が無い感じ。 魅力的とは言いかねる。 ★は2つがやっと。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
ノイズなく、残響適度。 解像度もまずまずの好録音。
演奏評:冒頭は標準からやや速めかなと思っていると、歌手が歌いだすと同時に重いっきり遅くなり、その後は遅い中でテンポにメリハリはある。 フルートは非常に良い音だがオーボエが何か違和感のある音色。 低音楽器群がゴリゴリ凄い音を出している。 オケのレヴェルは全般に高い。 歌手はメゾっぽい声質のアルト。 ビブラートをかけ過ぎるし、高音域のフォルテで音程が怪しくなる。 歌手の分をマイナスして★2つ。
総合評価: ★★解像度はまずまず。残響もほどほど。 ホワイトノイズが終始入っており、冒頭やや気になるが、その後あまり気にならなくなる。
演奏評:最近遅い演奏ばかり聞いていたので新鮮な感じがしたが、このくらいの速さが本来の指定ではないかと思う。 歌手はそこそこ上手い人で声質はソプラノに近いメゾ。 低音部に魅力のある声である。 早い演奏の割には、魔的なところも出ているし、個々の楽器の音色はウィーンなんだからよくて当たり前という感じ。 低音楽器群は凄みも出している。 私は、本来遅い演奏の方が好きだが、たまにはこのくらいのも良いかなと思った。 星は2つ半差し上げる。
総合評価: ★★☆演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
SUNJAY Classics: 解像度良く、ノイズもない、残響も適度であり良好な録音ではあるが、会場の客の咳が多いのが傷といえば傷。
Antec: SunJayの方以上にクリアだが、終始チリチリと気になるノイズが入る。 また、何故か左右が逆になっているようである。
同じ演奏家で同じ年、同じ月なので、当初は別演奏かと思ったものの4日と14日というのは間の日数が中途半端。 どっちかが誤植かなと思って聞き比べたが、会場騒音のタイミングがピッタリ一致した。 SunJayの方が信用できる感じなので日付はこちらを採用する。 ラトル/ベルリンの演奏は凄みがあり文句ないレベルだが、この曲は女性に歌ってもらいたい。 男声だとそれだけで点が辛くなるが、この演奏の歌手はレベルとしては可もなく不可もなし。 あまり印象に残らず平凡と言える。 悪いわけではないので、星は2つ。
総合評価: ★★テープヒスはあるが、ひどいものではなく、それ以外にノイズはない。 残響はほどほどで解像度もまあまあだが、低音部が明瞭さが足りない。
演奏評:前半はオーソドックス。 後半はテンポを落として巨匠型のためや引っぱりを見せる。 フォレスターは、風邪でもひいてたのか妙に鼻にかかる声である。 全体に醒めた歌い方で面白みに欠ける。 ★は2つどまり。
総合評価: ★★テープヒスのようなノイズがかなり目立つ。 また、低周波の持続的ノイズが入っている。 残響は少なめ。 モノラルだが、歪み感もあり、良い録音とは言いかねる。
演奏評:当初は標準的なテンポ。 初めのうちは、オケも歌手もイマイチ冴えないが、だんだんエンジンが掛かってくる。 後年に比べるとルートヴィッヒはまだ未熟だし声も若いが、パワーは圧倒的。 しかし、どうも音程が高めに外れがちである。 中間部のオケのみの部分あたりからテンポがぐっと遅くなり凄みが出てくる。 ルートヴィッヒも本領を発揮し始めるが、録音の悪さはいかんともしがたく★は2つ。
総合評価: ★★残響はちょうどいいくらい。 ノイズも無く、解像度もまあまあ。 この曲の録音としては好適。
演奏評:7番を聴いたときにも感じたが、この指揮者はただ者ではない。 この演奏では、テンポの動かし方に特殊な感じはないが、音響構築が独特である。 低音楽器群がえらい頑張っていて、コントラファゴットのフォルテシモなんて珍しい音も聞こえる。 低音が分厚く豊かなのではなくて、突出して奇怪な感じがする。 弦の音もしばしば非常に悲痛に響き、オケパート全体に凄惨といっていいくらいの凄みがある。 特殊な演奏だが強い説得力があり、星2つ半から3つを伺うという感じだが、歌手が凡庸である。 声質はメゾには違いないが、かなりアルトがかっており、高音部が特にそう感じる。 声はそこそこ出るし、技術的な破綻もないが、この凄みのあるオケをバックに歌うにはあまりにも毒が無く負けている。 歌手は星2つ。 総合でどうするか、ずっと迷ったが、やはりこの指揮者に敬意を表することにする。
総合評価: ★★☆ノイズは結構大きいし、音自体も歪みっぽくてダンゴになっている。モノラルでもこの時代の水準としては悪い方。
演奏評:ロスバウトの物の中で入手した物として最古。 オケは随分頑張っているようだが、録音がついていけていない。 もし同じ演奏を現代の録音技術で取れたら、すごい演奏だろうと思う。 オケパートは、全体に速めながら熱っぽく雄弁である。 歌手は、メゾと書いてあったがアルトでしょう。 これが、指揮者の意図を汲まず、自分の歌いたいように歌っている、総じてひっぱり加減であり、オケが走り出そうとするのに常にブレーキがかかる感じ。 遅いというより間延びするのである。 録音がひどいので、本来それだけで灰色だが、オケはそれでも減点なしで星2つ半あげたいレベルにあるが、歌手の方は星1つくらい。 ただ、オケパートは録音の悪さを突き抜けて伝わってくる物がある。 大甘にして星2つ。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
クリアでノイズもなく残響も適度、さすがBBCである。 優秀。
演奏評:オケが凄い。 クレンペラーの演奏に迫るものがある。 歌手もなかなか巧く声に力もある。 ただ、声質が私の好みからするとややおばちゃんアルトの側に振れている。 惜しい。
総合評価: ★★☆演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
モノラルだと思うが若干フィルター処理をしているかもしれない。 テープヒスもそれほどひどくなく、音が中心に集まりすぎず聞きやすい。 音質はかなり良くクリアであり、会場騒音などもきっちり拾っている。 この頃のソヴィエト録音としてはずば抜けて優秀と言える。 ただ、途中切れたテープのつなぎ目のような音飛びがあるのが残念。
演奏評:ロシア語による大地の歌というのは初めて聞いた。 歌手はよく知らない人だが声質も良いし、そこそこうまいと思う。 何よりレニングラード・フィルがうまい。 音楽がしなやかに展開されてており、変なためは作らないが、それでいて適度に悪魔的であり、中間部のタムタムが出てくる前後は凄みがある。 ザンデルリンクが東独に戻る前からこんなすごい演奏をしていたのかと改めて感心した。 レア・アイテムだが見つけたら買いである。
総合評価: ★★☆いかにも放送用録音らしくレンジは広くはないが、歪みっぽくはない。 わずかにテープヒスが聞こえるが気にならないレベル。 当時の録音としては、まあまあか。
演奏評:ザンデルリンクのものの中でも一番の出来か。 遅めの演奏で、しかも独特の引っ張り方をしており素晴らしい。 ネスもかなり巧く歌っているが、この遅い演奏だと限界も見える。 水準をかなり超えた名唱には違いないが、オケ部分が凄すぎる。 オケのみなら星3つ、歌は星2つ半。総合だと3つはきついか。
総合評価: ★★☆これはDVDなので、例によって録音評価はあてにしてほしくはないが、TV放送用のため比較的ナローレンジ。 かすかにホワイトノイズが入るが気にならないレベル。
演奏評:上記の前年のものだが、ずっと普通のテンポ。 オケはまずまず巧いが、音色的にはそれほど魅力は無い。 歌手もそこそこうまい。音域的にはメゾの人のようだが、音質はアルト。 いずれの面からみても秀演である。 しかし、上記の様な凄いのを聴かされちゃうと、少し差をつけたくなる。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
演奏評:
総合評価:
教会録音ということもあるせいか、音響的に奇妙な録音で、一部楽器が妙に遠くで聞こえたり、声が結構オンマイクな感じだったりする。 あまり優秀とは言い難いが減点するほど悪くはない。
演奏評:チェコ語による演奏であるが、それ以上に演奏時間を見ていただくと分かるように、速いのが特徴である。 しかし、速いのはあくまでも器楽部分であって歌唱のスピードは普通というところがまた凄い。 木管楽器のパセージが異様に速く、またそれを完璧に吹きこなしている。 ただし、オーボエの音色がチャルメラなのが残念。 この快速テンポは斬新である。 歌手はルートヴィッヒなみに声に力はあるが、残念ながら息が長く続かない。 随所で惜しいと思いながら星2つ。
総合評価: ★★残響も程よく、好解像度の良好な録音。
演奏評:中国語の原詩による演奏。 ただし、当時の発音は失われているので広東語読みで歌っているらしい。 試みとしては面白いが、本来のドイツ語と歌詞の長さが合わないのを無理しているせいでずいぶん歌いにくそうである。 指揮者は若手のようだが、ずいぶん遅いテンポで引っ張っており、これだけでも凄腕だと思う。 歌手はメゾソプラノとなっているが、どう聴いてもおばちゃん声のアルト。 演奏家一同フラストレーションたまりまくりだったのか、おまけのトラックに最後の3分ぶんだけ、ドイツ語版で歌っている演奏が入っている。 それを聴く限り、この歌手も結構うまい。
総合評価: ★★音はきれいでノイズはないが、残響が強めのせいか解像度が今ひとつ。 現代の録音にしては見晴らしが悪い。
演奏評:オケはそこそこ頑張っていて悪くはない。 歌手はかなり個性的な歌い方をしており、特に後半は、時にコテコテまでいってるが、魅力を放つまでに至っていない。 まあ、星2つがせいぜい。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
それなりに臨場感はあるのだが、解像度というか、音抜けの良さがトップクラスとは言えない。 残響は適度であり、ノイズはない。
演奏評:スカラ座フィルというのははじめて聴いたように思うがなかなかうまい。 特にオーボエがちょっと独特の小節が回るところはあるが聴かせる。 シノーポリはまるでオペラでも振るかのようにオケに細かいテンポの揺さぶりをかけ、息づかいを大事にしており、うならせるところが多々あるのだが、歌手のレベルが低く、楽譜通りに歌うのが精一杯という感じ。 惜しい。
総合評価: ★★クリアでノイズなく残響適度。 非常に音質が良い。
演奏評:テンポは当初標準的だがいつの間にか遅めになっている。 しかし、ほとんど揺さぶらない。 正統派で、凄みとか猟奇性はないが、マーラー的な悪魔は感じさせる、ときに優美な演奏。 とりわけ、フルートとオーボエのソロがすばらしい。 歌手はメゾの声質。 冒頭はあまり冴えない感じだが、だんだんエンジンがかかって良い感じになってくる。 節回しや間の取り方に独特の所があり魅力的だが、ために音程が曖昧な所がある。 少し甘いが★2つ半。
総合評価: ★★☆演奏評:
総合評価:
放送用録音でダイナミックレンジは狭め。 時代を考えてもさほどいい録音とは言えないが、ノイズや歪みに悩まされるレベルではない。
演奏評:スタインバーグのバトンは手堅いというか、オーソドックスで変な特徴はない。 オケもそこそこの出来だが、うならせるようなところはない。 フォレスターは当初は可もなく不可もなしと言う感じだが終盤にきてぐんぐんパワーアップする。 まあ、うまいのだろう。 しかし、あえてこの演奏をというようなセールスポイントがない。 悪くはないのだが。
総合評価: ★★解像度そこそこでノイズはなく、残響適度。 ただ、音量がやや小さめ。
演奏評:良く知らない指揮者だが、手堅い演奏をするタイプだろうか。 ただ、音響構築がやや変わっていて、ホルンが妙に遠い感じがする。 ゆっくりした演奏だが緊張感があまりなくてのんびりしている。 しかし、暖かくはない。 ある意味正しい演奏だとは思うが、あまりセールスポイントがない。 歌手は無難に歌いこなしているが冒頭は妙に鼻にかかったというか、鼻が詰まったような声。 途中から次第にまともな声になって調子が出てくる。 悪くはないが勧めたくなる要素もない。
総合評価: ★★演奏評:
LIVING STAGE: アナログ録音の24bit96KHzのマスタリングということになっている。 しかし、テープヒスが全くない。そして、正体不明なデジタル系のノイズとハーモニクスのような変な歪み音が全編にわたって聞こえている。よほど妙なフィルターをかけたのだろうか、背後にある本来の音はかなり良さそうなのだが非常に聞き苦しい。
総合評価:演奏評:
総合評価:
ノイズなし、残響適度、解像度もピカイチとは言えないが十分高く、EMIのテンシュテットのマーラーの中では非常に高水準の録音。
演奏評:冒頭部分、やや遅めかなと思って聴いていると、歌いだしでいきなり超スローテンポとなり、えっ?という感じ。その後、しばらく頑に遅い歌唱だが、やや無理があり、バルツァにしてはノリの悪い冴えない声の出だしになっている。 記載上アルトとなっているが、バルツァだから声質はメゾ・・というよりソプラノの低音部。 オケは凄い。 テンポも独特の揺さぶりをかけ、弦の音も独特。 随所にうならせる所があり、時に熱情的。 哀感漂うというよりは悲痛である。 途中、声を張るあたりから徐々にバルツァも調子が出てきて次第にものすごくなっていく。 クライマックスではあのクレンペラーの名演でのルートヴィッヒをも凌ぐ勢い。 これも、異端だが非常に魅力的な名演となるはずだった演奏と思う。 ただ、どうも十分な時間がなかったようで、出だしの部分でオケと歌手の間合いが微妙にしっくり行っていない。 テンシュテットはこの演奏が気に入らなかったらしいが、気持ちは分かる。 でも、入手して損はない魅力がある。 ★は2つ半。
総合評価: ★★☆冒頭からかなり派手に雨降りノイズが聞こえる。 しかし、音楽が始まると意外に目立たなくなり、ノイズが鑑賞を妨げることはない。 音質は良く美音だが、残響はやや強め。
演奏評:オケパートはかなりユニークな解釈だが、説得力はあり、名演だと思う。 テンポはそれほど冒険はしていないが、時々独特のフレージングがあり、これがなかなか良い。 歌手はソプラノとあるが低音部はアルトっぽい声、高音部はソプラノっぽくなる。 下手ではないが、強い魅力もない。 オケと比較したら、足を引っ張る立場か。冒頭は不調だが後の方ではだいぶマシになり、通しで見たら合格点というところ。残響が強めなのがこの演奏では吉と出ている。やや甘い気もするが星は2つ半差し上げる。
総合評価: ★★☆割とクリアで見晴らしのいい好録音。 演奏時間は実質29分50秒ほどで演奏終了後10秒の沈黙とそれに続く拍手が入っている。
演奏評:アマチュアオケの老舗というか、有名どころらしい。 確かにアマチュアとしては技術水準は非常に高く、個々のソリストもなかなかうまい。 あえて難を言えば、ヴァイオリンのアンサンブルがたまに一糸乱れずとは行かないところがあるが、これも問題にすべきレベルではない。 低音楽器群は管も弦もえらい頑張っている。 指揮者の解釈も良い。 ゆっくりめのテンポを維持し、これが成功している。 歌手の安念千恵子女史であるが・・・なかなか問題である。 アルトとなっているが、声質はどちらかというとメゾ・ソプラノ。 歌い方が独特で、低めの音程で入ってしゃくり上げるように音を動かして音程を合わせるという癖がある。 どうやら、音程があやふやなのではなくて、こういう独特の小節をまわしていると考えた方が良さそうである。 ただ、ビブラートはほとんどかけない。 聴き始めは何じゃいこりゃァと思ったが、慣れてくると何か麻薬的な魅力を発散している。 これは、歌曲の歌い方ではなくオペラの歌い方かなと思った。 嫌いではない。 で、総合評価だが、アマチュアの演奏としては極上の部類とは思う。 こういうとき、私は甘くなりがちだが、今回は自重する。
総合評価: ★★サントリーホールにしては残響少なめ、解像度まずまず。
演奏評:オケはまあまあだが、概して木管楽器のソロがイマイチ。 解釈としては、個性的とは言いかねる。 問題は歌手。 この日の伊原女史は出来がかなり悪い。 星はおまけして2つ。
総合評価: ★★演奏評:
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モノラルとしては良い方だろうが、最上とまでは言えない。
演奏評:これは、伝説の名演であり、これをこの曲のトップにあげる人も多い。 しかし、私にとっては×。 ワルターの演奏がどうこうよりも、フェリアーの野太い声が生理的に嫌いなのである。 声質が嫌いでなければ、うまいと感じるのだろうが、私にとっては、この演奏はつらい。
総合評価: ★☆演奏評:
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演奏評:
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透明感はそこそこ。ノイズはない。 やや残響は適度。
演奏評:オケは手堅い感じ。冒険はしないが、時々独特のフレージングがあったり、悪くはない。 歌手はメゾだが、時々発音が悪くだらしない感じ。 また、声を張るときおばちゃんっぽくなる。全体として悪くはないのだが、これという魅力もない。 星は2つ。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
クリアで見晴らし良くノイズはない。 やや残響が少なくデッドなのが好適な録音となっている。
演奏評:これは、室内楽版といってもかなり独特で弦楽器が弦楽五重奏分しかない。 各パート一人ずつである。 それでいて演奏は凄みが違うという感じ。 非常に良い。 歌手は・・・ 何か珍しい声質と歌い方である。 特に最初の10分間くらいは、異様に生気のない、凍てついた亡霊の様な声。 これはこれで凄いとは思う。 後半、だんだん声が張ってくると別の本来の意味で凄い演奏になってくる。 不思議な歌唱である。 評価は悩むが星2つ半あげることにする。
総合評価: ★★☆演奏評:
総合評価:
クリアでノイズなく高解像度。 残響も適度で空間が見える。
演奏評:伴奏パートはうまい。 各楽器の音もよく、演奏のセンスも良いと思う。 しかし、歌手のヘンドリクスが・・・ ダメ。 往年の透き通るような美声が濁りを生じている。 年取ったなーと。 現状では、それほど声質に魅力を感じないし、音程こそ外さないが、ドイツ語の発音もイマイチな感じがする。声にもパワーがない。ということで、歌手にプラス材料がない。 星は2つ止まり。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
CD−R盤の方には録音日時が1990とだけありしかも下一桁は半分切れていてあいまいという代物だが、聴き比べてみたところどうやら同一演奏らしい。 CD−R盤のほうがノイズが多いが、音は粒立ちが良いようで一長一短である。 録音年代から見るとそれほど良い録音とは言えないが、それでも聴きづらいというほど悪くはない。
演奏評:ゾッフェルの歌唱は惚れぼれするほどではないが、悪くない。 声質はやや冷たいがこの曲には合っていると思う。 技術的には下手糞ではないものの、際立ってうまいとうならせる所もない。 しかし、オケの方はうまい。 ルイジがあえてMDRを使いながら室内楽版を選んだ理由が何となく解る気がする。 非常に響きが美しい演奏に仕上がっている。 室内楽版としてはトップクラスだろう。
総合評価: ★★☆演奏評:
総合評価:
クリアで高解像度。 残響も適度であり、ノイズなし。 良い録音である。
演奏評:まず、アンサンブルが巧い。 個々の楽器が名人ぞろいで音が良い。 あくまでも室内楽的でありながら、音に厚みがあり、おどろおどろしくも美しい。 歌手もなかなか巧く、ルートヴィッヒに迫る巧さとパワーがある。 評価は迷ったが、少し甘めにする。
総合評価: ★★★ノイズ無く、残響適度でクリア。 解像度は良好。
演奏評:室内楽版としては通常とだいぶ響きが違う。 時に特殊な音がするし、いろいろユニークなことをやっている。 だが魅力的かというと、うーんである。歌手はメゾだがパワーがなく歌い方がだらしない所がある。 歌詞の発音がときどき変である、★は2つ。
総合評価: ★★ノイズなくクリア。 どちらかというと残響少なめ。
演奏評:演奏時間をみると遅い演奏だが、聴いていて遅いとは感じなかった。 歌手はテナーバリトン。 嫌な声ではないし、ヘタクソではないが、魅力的でもない。 低音楽器だけやたらゴリゴリ凄い音を出しているが、どちらかというとこじんまりした、おとなしい演奏である。 敢えてこれをというセールスポイントがない。
総合評価: ★★クリアで高解はまずまず。 残響も適度であり、ノイズはない。
演奏評:アンサンブルは悪くない。 これだけなら、星2つ半くらいだろう。 しかし、歌手がいけない。 メゾソプラノとなっているが、どちらかというと、おばちゃん声のアルトっぽい。 ビブラートをかけすぎる傾向があり、従って音程が怪しくなりやすい。 余裕が無く、声が続かないのでブレスが目立つ。 ★は2つ程度。
総合評価: ★★演奏評:
総合評価:
クリアで残響も適度、ノイズも目立たない。
演奏評:歌手の声質はソプラノっぽいアルト。 下手ではないが、凄い所もない。 室内楽ヴァージョンは、オケに負けない感じがする演奏が多いのだが、この演奏は、そういうスケール感がなく、何かこじんまりしている。 あまり、セールスポイントがない。
総合評価: ★★クリアで残響も適度でありノイズもない。 非常に優秀な録音と言える。
演奏評:冒頭のタムタムの音からして妖気を孕み、ただ事ではないと思わせる。 異常に遅く、かと思うと、突然駆け出すそぶりを見せ、それでいて絶対急がない。 個々の楽器のソロは非常にうまく、特にフルートは空前。 室内楽ヴァージョンの良さが溢れている。 やはり、この指揮者は凄い。 歌手もメゾらしい声。 歌いだしから独特の覚めた声色がこの異形の演奏にマッチしているし、途中フォルテでも叫ばないのも良い。 うまいと思う。 異端の演奏ではあるがお薦め。
総合評価: ★★★ノイズ無く、残響適度でクリア。 解像度はそこそこ。
演奏評:室内楽版としては非常に音響的に分厚く、何やら妖気が漂っている。 個々の奏者が非常に巧い。 歌手はアルトとなっているが、メゾの様な声質。 健闘してはいるが、伴奏が凄すぎるがゆえに、やや負けているところがある。 でも、かなり良い線いってるので、★は2つ半。
総合評価: ★★☆ノイズ無く、残響適度でクリア。 解像度はまずまず。
演奏評:室内楽版のどれとも音響構造が違うかなりユニークな演奏、他の演奏に比べて、いかにも室内楽っぽい。 ここの楽器は及第点だが惚れ惚れするほどではない。 中でオーボエはかなり変わった音色であり、違和感がある。 歌手はメゾソプラノとなっているが、冒頭は声の若いアルトといったほうが良い。 この歌手も冒頭はイマイチだったが、中盤以降だんだん調子が出て魅力を発し始める。 悪くない演奏であるが、アンサンブルがやや乱れるところがあったり、オーボエの音色が変だったりするので★は2つどまり。
総合評価: ★★クリアでノイズなく残響も適度。 優秀録音である。
演奏評:有名なシェーンベルクが編曲した版ではなく、指揮者がこの室内オケのために独自に編曲した版を使っている。 そのためずいぶん聞き慣れない音が聞こえてくるが、あまりいいセンスではない。 妙にホルンがけたたましいし、ピアノを多用しているのは安直である。 加えて、歌手がバリトン。 ド下手ではないものの傑出したところがないので、男性である分はマイナス。 録音の良さに免じて灰色にはしないでおく。
総合評価: ★★クリアでノイズなし。 やや残響は感じるが解像度を損ねないレベル。 好録音である。
演奏評:そもそもがゲテモノの類には違いない。 原曲をわざわざさらに大げさな編成に拡大するという禁じ手で、歌手もソプラノ、アルト、テノール、バリトンの4人に拡大している。 ただ、各曲1人ずつで、デュオとかはやってない。 告別は、バリトンが歌っている。 なんでアルトじゃないのよと思ったが、聞いてみて納得。 これは女声むきの編曲じゃない。 細部にわたってビミョーにオケの音色が変わっているが、オルガンを加えて低音を分厚くしているのが一番大きな特徴。 全体に禍々しいというか、猟奇的になっていて、面白くはあるが、魅力的かと言われると、うーんである。 星は2つ。
総合評価: ★★クリアでノイズはない。 残響も適度で、非常に見晴らしの良い透き通った音である。
演奏評:ピアノは手堅い感じ。 ミスはなくうまいが、やや控えめである。 ファスベンダーはすばらしい。 声にはルートウィッヒに負けないくらい力があり、それでいて透明感がある。 メゾの低音の魅力が十分に出ている。 演奏は小細工なしの直球勝負。 おどろおどろしい部分は皆無で清々しくさえある。 魅力的だが、この曲の演奏としては、むしろ異端か。 私の好みとしてはもう少し悪魔的なものも欲しいのだが、これはこれで完成している。 とくに、終曲部の「リーヴィッヒ」の歌い方は絶品。 ★は2つ半。
総合評価: ★★☆クリアでノイズなく残響は少なめ。 まずまず良い録音である。
演奏評:そもそも、男が歌ってるだけで私は点が辛いが、それにしても変わった演奏。 ピアノが何かごつごつしているし、バリトンなのに妙に粘っこい。 へたくそではないと思うが、奇妙な味わいの演奏である。
総合評価: ★★音像が変にぼやけることなく、響きも良い。 好録音と言える。
演奏評:実は、最近の私の愛聴盤である。 こちらの方が、クレンペラー/ルートヴィッヒ/NPO のものより聴き疲れせず、楽しむのにはよい。 演奏は、ピアノもソプラノもうまい! 平松さんのドイツ語の発音が良いのかどうか私には解らないが、情感のただよわせかたは、ルートヴィッヒより遥かに上をいくと思う。 声質も私好み。 オーケストラ原曲にこだわるのではなければおすすめ。
総合評価: ★★★クリアで残響適度。 ピアニストの息づかいの荒いのを拾いすぎるくらい高解像度。
演奏評:歌手もピアニストも非常に巧い。 ピアノは独特のクセのある演奏だが説得力はある。 歌手は今まで聴いたバリトンの中では一番うまいのではなかろうか。 男性歌手なので、★3つにはしないが、良い線いっている。
総合評価: ★★☆クリアで残響も程よい優秀録音である。
演奏評:ピアノは非常にうまいし思い入れもなかなかで聴かせる。 このピアノは星3つものである。 しかし、肝心の歌手の方が、歌いだしで低めの音程で出てしまう悪い癖がある。 内容は良いだけに、この音程の怪しさは惜しい。 星は2つとしておく。
総合評価: ★★ピアノは近接したマイクで採っており、眼前いっぱいに音像が広がってしまい、その中にピンポイントで歌手が歌っている感じになってしまう。 しかし、響きは非常にきれいに採れており、聞いていて気持ちがいい。
演奏評:非常に遅い演奏である。 とにかくピアノが思い入れたっぷりに遅く、歌手もそれにつきあっているが、遅すぎて時にたどたどしくなる。 歌手の声は、低音部はメゾソプラノっぽくて好きな声質だが高音部が妙に硬く強ばっている。 また、音程がしばしば怪しい。 でもピアノの音がとてもきれいなので星2つは差し上げる。
総合評価: ★★元々アナログ録音したものらしい。 クリアで解像度も良くいい音なのだがかすかにチリチリノイズが入る。
演奏評:ピアノはまずまずうまいが、素直な演奏であまりアゴギーグは強くない。 問題は歌手。 テナーバリトンでフィッシャー=ディスカウがもっと鼻に抜けたような声。 あまり良い声だとは思わないし、うまいというほどでもない。 妙に甘いし、魔的なものがなさすぎる。 ピアノがまあまあだから、星2つは差し上げる。
総合評価: ★★クリアで残響適度であり響きの良い録音。 ただし、ピアノが眼前いっぱいに広がっており、リアルな音像追求をしているわけではない。
演奏評:ピアノはそこそこ上手い人だが、ヴィルトーゾピアニストではなく、あくまでも伴奏者だなと思わせる技術的限界が見えるところがある。 しかし、非常に健闘しており、歌手の足を引っ張っていない。 歌手の白井さんは・・・上手い、というか、すごい! これだけ声質を部分部分で切り替え、使い分ける演奏は空前絶後。 2017年9月現在で今まで聴いた中で一番の名唱だと思う。ツッコミどころがないわけではないが、評価は限りなく星4つに近い3つ。
総合評価: ★★★教会録音のわりにこもらずクリアな音質。オルガンとヴォーカルの音量のバランスもうまくとれており、理想的と言える。
演奏評:オルガン伴奏の告別なんてゲテモノかもと思いながら購入したが、ごめんなさい失礼しました。 素晴らしいです。 オルガン伴奏のマーラー歌曲集の体裁で、他の曲もいい出来であり、アルバム自体がお勧め。 特に最後に入っている告別は圧巻である。 ピアノ版をオルガンに移したのではなく、オケ版をオルガンに移したとおぼしき編曲で、これが見事な出来。 また、歌手が非常にうまく、良い声である。 これは、ちょっと甘いけど星3つ差し上げたい。
総合評価: ★★★