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ラジオ技術の頒布基板2種(PCM1710、PCM1702x8)

 ラジオ技術誌が頒布したDAC基板2種についてご紹介します。 そもそも私がDAC作りにはまったきっかけとなったのが、ラジオ技術誌で頒布したPCM1710を使用した基板です。
 半信半疑で作ってみて、あまりにも音が変わるのにびっくりするやら嬉しくなるやらで、以来はまってます。その後、楠式DACの手痛い失敗を経て、PCM1702使用の基板に至ります。 この2つは初期の頃の私のメインシステムDACでした。

まずは、PCM1710使用のDAC基板キットから


 1995年にラジオ技術誌が当時まだテキサスインスツルメントに買収される前の日本バーブラウンとタイアップしてPCM1710を搭載したDAC基板キットを発表しました。(この企画は、新しいDACチップが発売されるたびに評価ボードを頒布する形で続けられていましたが、PCM1704の基板を発表した後、バーブラウン社がテキサスインスツルメントに買収されてから中止になったようです。)
 1995年の6月号にこの基板を使った製作例の特集があり、その中の木塚茂氏の製作例をほぼコピーしたものがこれです。 秋葉原を歩き回って部品も全て同じものを買い、この時初めてVisheyなどという高級部品を使いました。

 1710前面   前面

 1710後面   後面

 この時初めて、鈴蘭堂のCLシリーズのケースを使い、以後気に入って、よく使うようになりました。

 構成は、CS8412 + PCM1710 + OPA2604 というもので、基板上の要所にVisheyの精密抵抗を使い、写真では裏側に隠れて見えませんがカップリングコンデンサは、今は無き三栄無線で真空管用の大型フィルムコンデンサを購入して使用。 ケミコンはOSコンとBlack Gate 電源回路のケミコンもニチコンのKGシリーズとこだわり、電源回路の抵抗にはDaleの巻き線を使うなど、けっこう贅沢な部品使いをしています。
 1710全景   全景 上から

 1710基板   基板拡大像

 音は、普通にいい音がします。 少なくとも普及価格帯のCDプレーヤーは遙かにしのぎます。 はじめはこれが、メインDACでしたが使わなくなって久しいです。


 先日、このDACは嫁入りしました。




続いてPCM1702x8のDAC基板について

 PCM1710の基板で調子付き、楠式DACを作ろうとして玉砕。 その後、この板が発売されましたが、組み立て済みのヴァージョンは10万円もしたため手が出ず。 基板とHDCDデコーダのみのヴァージョンを購入して、数年間死蔵し、その後徐々に部品を集めて組み立てました。
 一応、PCM1702は最高級のP-Kグレードのものを使い、オプションの2nd PLLも実装。 I/V変換は基板上のOPアンプ使用のものではなく、ラジオ技術の記事を参考にして抵抗1本の変換の後、軽いRCフィルターのみのものとしました。 
1702基板   PCM1702x8 基板

 DAC周りのコンデンサはOSコンのSGシリーズとバイポーラーのブラックゲートを組み合わせています。 今なら別の選択肢をとりますが、当時は部品のこともよくわからず取り敢えず良さそうという理由だけで選んでます。  ICチップ全てに銅箔テープを貼っていますが、アースに落としてないのであまり意味ないのではないかと思います。

DAC周辺   DAC周辺

   2nd PLLの74HCシリーズのロジックは一部ソケットに細工して無理矢理74VHCシリーズを使ってます。 DAIはCS8412、HDCDデコーダー兼デジタルフィルターのPMD100というチップがなかなか手に入らない貴重品ですが、まあHDCDは一部のCDにしか採用されてないし、CDのクオリティーを上げた方がいい音がするように思います。

デジタル部   デジタル部

 箱は鈴蘭堂の真空管プリ用のものでサブシャーシが付いているものを使い、入力は光1、同軸2、バランス2としました。HDCDを再生する際にはインジケーターのLED(橙色)が点灯します。
外箱   ケース(正面および後面)

 サブシャーシ上面に電源回路とトランスを配し、サブシャーシ下にDACボードを置く形としました。 電源回路は抵抗のみのI/Vとしてしまったので、アナログ用の正負15Vは作らず、DAC用の正負5Vとそれ以前のデジタル回路用の+5Vのみとなりますが、なかなか気に入った形にならず何度も作り変えています。 画面左の黒いケミコン群はこの段階では使用していません。
 外箱   ケース内部

 結局、SBDで整流後3端子レギュレーターとOSコンで落ち着きました。 当時はOSコンにすっかり惚れ込んで盛んに使っていました。
  外箱   電源基板

 入力部は、DS8923というRS422ドライバ/レシーバを4個使い、セレクタースイッチで切り替えるようにしました。この石も古いものですが、当時秋葉原で安く手に入ったのでよく使いました。 でも実際にセレクター機能を使うことはほとんどありませんでした。
  外箱   入力セレクタ回路基板

  音はもちろんPCM1710のDACよりは遥かに良いです。 しばらく私のメインDACでしたが、PMAX導入により事実上引退となりました。 現在は、解体しボードは他所に嫁入り、ケース等は他に転用となりました。



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