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jinson さん設計 TDA1541エピローグの製作 その2

 jinsonさんの最新作TDA1541エピローグ製作記の続編です。

取り敢えず、ミニアンプの定電流石としてメタキャンの石をリストアップしました。

候補としては、2SC273、2SC282、2SC512、2SC943、2SC984、2SC1006、2SC1010、2SC1044、2SC1326、2SC1331、2SC1478、2SC2550
このそれぞれについて、出力段の石を変えて試してみます。
 ところで、出力段の石を交換するたびにオフセット調整をしなければならず、そのたびに、DAC基板からTDA1541を抜くのは、面倒だし、TDA1541の足が痛みそうで嫌なので、こんなものを作ってみました。

オフセット調整用   オフセット調整用小道具

こんな風   こんな風に使います

 電源部は、以前に試作したLED電源を流用し正負15Vを供給し、テスターで出力のオフセットを測定します。

 これを使いながら、出力用の石としてメタキャンとモールドの一部を吟味してみようと思います。


 ここのところ同時並行でいろんなことに手を出していたのでなかなか進みませんが、

テスト用アンプ   テスト用アンプ

 今回はこれを使います。 抵抗はRS-1A、定電流回路のアダプタはこれまで使っていたのと同じものです。 コンデンサはSEコンが品切れになってたのでEROのKP1838を使ってます。 出力段がソケットになっているのでここにいろんな石を差して比較します。  

《テスト再開の弁》
 私事で忙しかった上に、生来の浮気性でいろいろ他の物に手を出してしまうため、しばらくテストが止まっていましたが、まもなく再開しようと思います。
 中断している間に、ゲルマニウムトランジスタの情報を得たこともあり、当初予定の石を全部試すのも困難だと思い直して、定電流回路用候補の石を以下のものに変更します。

 定電流石候補   定電流回路石候補

 上段左から、C282、C512、C943、C984、C1010、C1044、下段左から、C1331、C1478、C2550、D72、D77、D178。
 このうち、最後の3つはゲルマニウムトランジスタです。

  2sc2267   追加:2SC2267

 その後、あらたにジャンク屋で発掘した石を一つ追加します。

 さて、あらためて考えてみると、定電流用の石を固定して、パワー段の石をとっかえひっかえやるのは一々オフセットを大幅に調整しなければならず、とっても面倒です。 そこで、パワー段を固定して定電流用の石を一通り試し、次のパワー段石に替えるということを繰り返すやり方にしようと思います。 とりあえず、パワー段をC97Aにして定電流回路にC2267とゲルマニウムトランジスタ3種を使った場合を聞いてみることにします。 比較対象用にC1010を使いました。
 まず、C2267ですが、意外に良いです。 低音もそこそこ出るし、解像度も良い。 C1010と互角です。 これも、安く手に入るなら使えそうな石。 で、次にまず 2SD178Bを聞いてみました。 間違いなくC1010の上をいきます。 音場の奥行きが更に出るし、解像度も上がって楽器の位置情報がよりはっきりする。 次に、D72ですが、D178Bに比べると低音が厚くなるけれども弛緩した感じにならないのがいい感じ。 D77もD72に似た感じですが、より太い音が出ている。 私の好みはD178Bですが、のこり2つもエージングでより繊細な音も出るようになると睨んでいます。 あと幾つかパワー段の石を変えてやってみますが、どうも定電流回路はゲルマニウムトランジスタを使うことになりそうです。


ちょっと道草を・・・って道草だらけじゃないかと言われそうですが、ミニアンプに関してちょっと別の実験をしました。

  NS2BvsRS2B   ミニアンプ2種

ちょっと見たところ同じに見えますが、左側の方は抵抗にDaleの無誘導巻NS2B、左は従来の誘導巻RS2Bを使っています。 昔は専らNS2Bの方を使ってたのですが、最近はRS2Bばかり使ってました。 でも、考えてみたら、同じ土俵で聞き比べてみたことがないんですね。 で、NS2Bでミニアンプを作ってみました。 トランジスタは出力段はC97A、定電圧回路はD77と同条件とし、コンデンサもSEコンとして、抵抗だけ、NS2BとRS1Aとで聞き比べてみました。 聞き比べてみると、NSとRSとで解像度には大きな差がないような気がしますが、RSは音が前に出てくる感じなのにたいして、NSは音が奥に広がる感じがします。 ソロヴォーカルや合唱、ジャズなどはRSの方が良いように思いますが、オーケストラはNSの方が自然な感じがする。 聴く曲によって使い分けたい感じ。 しかし、値段を考えたら、RSに軍配ですかね。

で、久しぶりにじっくり聴いてたら、どうも少しハムが乗ってるのに気付きました。 以前から、基板の配置やアースの取り方に問題があると思ってたので、この際とばかりレイアウトを変更してみました。

1541epiNeo   レイアウト変更後の1541エピ 上から

 アース周りもきちんと配線し直したせいか、ハムが完全に消えました。 いやー、やっぱり良い音だわ・・・ で、こんどこそテスト再開の予定。


 テスト再開に向けて、ちょっと改造。 テストアンプのコンデンサをSEコンに変えました。

SEコン搭載   SEコンをテストアンプに搭載


::再度の計画変更の弁::

 定電流トランジスタにゲルマニウムトランジスタを起用したら結果が良く。 定電流回路の石はほぼ決まってしまいました。 で、定電流回路の石を2SD77に固定して、有望なパワー段の石を決めて行くことにします。

 で、とりあえず、リファレンスをC97Aとして、これと別の石を比較する形としてみます。 まずは、最近気になる2SC2267。 これ、定電流回路用としてはかなり良いのでパワー段に使ってみました。 C97Aと比べて、奥行き感はこっちの方が出るように思います。 しかし、何か音が曇っているように感じる。 C97Aに勝るとは言えません。

 次に、ゲルマニウムトランジスタはどうだろうかと前から気になっていたので、手持ちが比較的たくさんある2SD77をパワー段に使ってみました。 まずは、オケの曲から聴き始めましたが、「何これ!」。 解像度も、奥行きも良いし、だいいち、音が瑞々しい。 すげーと思っていたら、そのうち、ブーッと音が・・・ ヤバッ! あわててスイッチを切り、石に触ってみたら、あっちっち・・・ 残念ながらお亡くなりになってしまったようです。 やはり、ゲルマニウムトランジスタに耐久レースさせちゃあいけません。 でも、良い音だったんだけどなァ

 その後、TI製のゲルマニウムトランジスタを試そうとして、オフセット調整中に過大電流が流れ焼いてしまいました。(悲しいので写真はなし。) 同時に、秋月で安売りしていた沖電気製の2SC2193も試してみました。

c2193   2SC2193

安かったし、それなりのスペックのようなので期待したのですが、音的に魅力なし。 1ダースも買っちまったのにどーしよう。


::再開の弁::
 また、だいぶ間が開いてしまいました。 今度こそ完成させるべく再開です。 再開にあたって電源周りを見直しました。 まず、定電流トランジスタをPNPは2SD77、NPNは2SC235とゲルマニウムトランジスタに固定しました。 また、出力石はメタキャンのものから、PNPは松下の2SA546、NPNは三菱の2SC741に固定。  一部はスペースの関係で基板裏に取り付けました。

新基板   電源周りを見直した基板

基板裏   裏側

 さて、これに載っけるミニアンプ基盤ですが、今までの経験上、定電流回路にゲルマ石を使うのと、出力段にはシリコンのメタキャンを使うのはほぼ決定していました。  prostさんのLED電源での経験上、定電流石はより周波数特性の良いゲルマ石の方が良いので、新たに定電流回路を2通り作ってみました。

 新たに作った定電流回路基板   新たに作った定電流回路基板

 左側は従来のVBE利用タイプで、VBE石はメタキャンの2SC1478ですが、定電流石が2SDではなく2SC90となっています。 右側は、正負ひっくり返して、PNP石で組上げてみました、VBE石はメタキャンの2SA1090、定電流石は2SA235。 235はゲルマ石のなかでピカイチに周波数特性がいいです。
 これを従来から使っているテスト用ミニアンプに搭載して聴き比べをする訳ですが、一々DACチップを外すのが大変なので、最近愛用の平衡出力型ヘッドホンアンプに変換基板を使って載っけた上で聴き比べしました。 出力石にリファレンスの2SC97Aを使います。
 まず、2SC90を使ったヴァージョンですが、2SD石とは明らかに差があり、より情報量が増えます。 ただ、ゲルマの2SCは入手がかなり難しい。おまけに、ゲルマニウムトランジスタの場合、NPNよりPNPの方が周波数特性の良い石がたくさんあります。 そこで、PNPヴァージョンを作ってみた訳ですが、更に情報量が増えました。 これは、凄いんじゃないかと思います。

 ところで、出力石は、メタキャンと決めたのですが、2SC97A以外の候補としてあといくつか試すことにしました。

 比較したトランジスタ   比較したトランジスタ

 比較したのはご覧の4つ。 左から、おなじみの2SC97A、三菱の2SC741、NECの高周波石2SC1217、更に高周波特性の凄い2SC1252です。
 テスト用アンプの定電流回路をPNPヴァージョンとして2SC97Aと比較試聴します。 まず、2SC741。 三菱のメタキャンは初めて聴くのでかなり期待したのですが、周波数レンジ狭いです。 質のいい音ではあるし、カマボコ型というほどいびつな感じはしないのですが、高低いずれの方向にもノビが今ひとつでフラストレーションを感じます。 で、こいつは電源用かなと。 たくさん手に入れてたので残念です。 次は、2SC1217。 これは、2SC97Aの2〜3倍のお値段で、高い石ですが、周波数特性がだいぶ良いので試してみました。 困ったことに、良いです。 よりワイドレンジで、高低いずれの方向にもすーっと伸びて行く感じ。 これは、好み。 さて、最後に2SC1252。 これも高い石ですが、試してみました。 更に凄いように思います。 高音ばかりでなく、何故か低音も凄いんですよ。 ただ、この辺りになってくると、ソースによって、やや歪む感じがします。 もしかすると発振しかかっているのかも。 しかし、捨て難い音です。 困りました・・・・・


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