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aeolusもどきアンプの製作記

 aeolus はメインシステムのパワーアンプとなっていますが、メインスピーカーであるDS10000を鳴らし切るためにはいささかパワー不足な所があります。muraiさんの提案により電源供給能力をアップしてだいぶましにはなったのですが、もう少し余裕がないと厳しいソースが幾つか残りました。 そこでaeolusと同回路をユニバーサル回路で組んで、電源部だけ20Vとするヴァージョンのアンプを組んでみることにしました。

 当初は電源電圧を上げるために耐圧が25Vよりも高いタイプのセラミックコンデンサを使おうと考えていました。 そんなおり、例の店で耐圧35V10μFというアキシアルセラミックコンデンサを売っているのを発見しました。 店の人に聞いたら数が手に入るとのこと。 これなら20Vくらいかけても余裕がありそうです。そこで、これを大量に仕入れて並列に繋ぎ、平滑回路を作ることにしました。  

 アキシアルセラミックコンデンサ   35V10μFのアキシアルセラミックコンデンサ 

 本物のaeolusはコンパクトにすることへの青木さんのこだわりがある芸術作品と言え、あの小さい基板に整流・平滑・安定化電源と入力バッファ、アンプ本体全てが乗っかっています。 けれども今回は、図体はでかくても作りやすいのを優先しようと考え、全体を整流・平滑基板と安定化電源基板・アンプ基板本体の2つに分割しました。

 で、まずは整流・平滑基板がこれ。

 整流・平滑基板    整流・平滑基板

 オリジナルのaeolusでは片チャンネルの正負それぞれ約1000μFずつくらいでしたが、今回はそれぞれ200個ずつパラにしました。 基板を2段重ねとして実装しましたが、計800個のコンデンサをハンダ付けするのは結構うんざりします。 整流回路を正負それぞれSBDのブリッジで作り、セラミックコンデンサの平滑回路を通します。 一応パワーアンプ用なので、SBDはいつも使っているのよりだいぶでかいやつを使用しています。

 ところが、これでやってみたら、見事にハムが乗りまくってしまいました。 アースの引き回しを変えたり、基板の配置を変えたり、さんざん苦労しましたがだめ。 で、結局諦めて壁を使うことにしました。 気を取り直して作り直したのがこれ。

 整流・平滑基板2    壁使用の整流・平滑基板

 次にアンプ本体と安定化電源回路です。 

   アンプ基板    アンプ基板

   アンプ本体はaeolusと同じ回路でFETバッファを採用しています。 ただし電源回路を強化するため、FETバッファ用とLM3886用の定電圧回路は別にしました。 電流供給用のFETをパラにしてFETバッファには25mAくらい、LM3886用のリップルフィルタ駆動のためのTLP431にも15mAくらい供給しています。

 LM3886のリップルフィルタ用トランジスタとして、神の石コンプリ「2SA623/2SC1013」を当初考えたのですが、パワー用のメタキャン石を使ってみたいと考えるようになり、秋葉で石を物色してたらこんなのを見つけました。

 パワー石    2SA627/2SD188???

 某○○通商で台湾からの輸入品として1個400円で売ってました。 どうやら、昔の銘石らしい。 ただし、店の人曰く、「偽物かも知れません、保証出来ません。」って、きっと偽物だと思ってるね?  私の勘でも偽物だと思います。 でもまあ、格安だからと試しに購入。 帰宅後、hfe測ったら、どうやら生きてはいるので動作はするでしょう。

 アンプ本体の部品もオリジナルのaeolusで使ったのと近いものです。オリジナルで青木さんはDaleのRN55を使われていましたが、基板サイズに余裕があるのでRN65を使ってみました。33pFのコンデンサはWIMAのFKP、帯域補正回路のコンデンサはEROの1813を使いました。

 で、これをケースに組み込みます。 オリジナル2号機を当初組み込んでいた真空管アンプ用のシャーシを利用したケースを使うことにしました。

 overView    ケースに組み込んだところ

 トランスは左右別々に225VAのものを使用し、平滑回路の出口で24.5V。 最終的な供給電圧で正負20.5Vとなっています。 入力部にお気に入りのヴォリュームをシャフト延長して使いました。
 この状態で何とか音出しに成功。 音はオリジナルとほぼ同等の水準に達しました。 強いて言えば低音がやや厚め。 しかし、もくろみ通り、パルス性の信号が来ても大丈夫です。 今までどうしてもパリ付いていた、一部のオーケストラソースもクリア。 そして、aeolusではじめて「コントラバスマリンバ」を再生することに成功です。

 さて、これで完成では当然ないわけで、例によってパーツを取り替えてみます。 まず、いじってみたいのが33pFのコンデンサ。 WIMAのFKPだって悪くはないですが、あれと較べると格の違いが音に出るように思います。

 overView    WIMAのFKP(右)と、あれ(左)

 そう、SEコンです。 ただ、SEコンは丁度33pFのがないらしいので30pFので代用します。

 overView    SEコンに積み替えたアンプ基板

 で、音ですが、より澄み渡った感じとなり、余韻がより正確に再現されるように思います。 また低音楽器の音程がより聞き取りやすくなるようです。


 さて、次に抵抗です。DaleのRNシリーズはこのアンプにとっては標準品と思ってますが、敢えて変えるならばと考えた末、これを試すことにしました。

 overView    巷で噂のビシェイZ201

 海神無線のお兄ちゃんによるとDaleのNS-2Bと同方向でそれを凌ぐと最大級の褒め言葉です。 でも、価格も最大級。 迷いましたが、結局最終的には一部だけでは済まなくなるだろうと、mute回路用の10KΩを除く片チャンネルあたり4本全部交換してしまいました。 これは、受動部品の単価としては最強のアンプかも・・って意味ないなあ。

 overView    Z201を搭載したアンプ基板

で、入れ替えてすぐ聞いてみましたが、ん? 何かかえって音が引っ込んだような・・・ しかし、箔抵抗はエージングに少し時間がかかることを思い出してそのまましばらく聞き続けることに。 かくして現在もエージング中です。 すでに20時間程鳴らしましたが、変化が出てきました。 噂に違わぬというか、後戻りできん。 極めて私好みの音。 クリア・高解像度で嫌な付帯音もなし。 低音もクリアで良く出ています。 片っ端から使いたい誘惑が・・・一連のディスクリートオペアンプで試したら・・・ 破産だな。 困りました。



    つづく・・・・



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