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青木さん頒布 aeolus 2号機の製作記
aeolus は今や私のメインシステムのパワーアンプとなっていますが、メインスピーカーであるDS10000との相性のせいで、かなりオリジナルと違うことになっていました。 電圧を上げるためにした工夫による音質の変化は大きいとは言えず、出て来ている音に大きな不満がある訳ではないのですが、ほぼオリジナルの状態で鳴らしたときの、あの異様にピントのあった音とは違いがあります。 その後、Muraiさんのアイデアを青木さんが一部検証し、有効性があるとのことでしたので、2号機をこの線にそって組み立ててみることにしました。
まず、電圧はオリジナルと同じに戻し、電源トランスも1号機で使っていたものに戻します。 1号機で起こっていたパリパリ音は、パルス成分の強い入力があった際に、2SK170/J74のところで大きな電力が消費される結果、リップルフィルタに供給する電流が不足し電圧降下を起こすからではないか、というのがMuraiさんの意見で、対策として、シャントレギュレーターに供給する電流量を増やす、具体的には定電流供給用の2SK117にもう1個同じ2SK117をパラレルに繋ぐこと、更にシャントレギュレーター出力部のコンデンサーに更に大容量のコンデンサーをパラレル接続すると言うものでした。
で、実際に製作開始しました。 今回作ったのがこれです。
取り敢えず製作した2号機用基板(2ch分)
コンデンサ類や抵抗は1号機と同じ。 整流用のSBDも、富士電機製のERB84-009(90V3A)です。 この段階ではまだ電源用のパワートランジスタとLM3886は取り付けていません。 追加部品は基板裏面に取り付けました。
2号機の基板裏側
電源部の2SK117BLに裏側から同じものをパラるのが2カ所、シャントレギュレーター出力部の10uFのセラミックコンデンサに裏側から47uFのセラミックコンデンサをパラるのが2カ所、こんだけです。 電源電圧決定用の抵抗はオリジナルと同じ1KΩ:4.7KΩ、出力ゲイン決定用の抵抗は1KΩ:20KΩでゲイン20倍としてみました。 それにしても1号機でやったことに較べればあっさりしたものです。
本当にこの程度で効果があるんだろうかと半信半疑ながらケースに取り付けます。 今回は言わば半分実験みたいなものですから、ケースは廃品利用です。 以前に805という送信管を使ったパワーアンプを作ろうとして頓挫したことがありまして、そのときのケースの天板は破棄して、それと同サイズのアルミ版を東急ハンズで切ってもらい、箱にしてみました。 出力ターミナルや入力用RCAピンジャック、ヒューズホルダー等はそのまま使い回し。 電源スイッチとパイロット用のネオンランプは新たに古風なやつを見つけて買ってきました。 で、外見はこんなふう。
ケース正面像
ケース後面像
で、基板とトランスを組み込んだらこんな感じ
内部1
内部2
ケースがでかいので、内部はすかすかです。 でも、ハム対策上は有利かなーと思いこのままオーディオルームへ持って行って試聴。 1541エピの出力をペルケ式ラインアンプを介して繋ぎ、ワルツフォーデイビーとカンターテドミノを聴いてみます・・・
あっけなく成功しました。
1号機のあの苦労は何だったんだろう。 1号機に較べると幾分骨太な感じがしないでもありませんが、全く破綻しません。 コントラバスのピチカートがバチバチなるところでも大丈夫だし、合唱のフォルテでも平気。 ようやく欲しかったものが手に入った感じ。 嬉しいけれども、ちょっと悲しい気も。 とりあえず、しばらくは2号機の方がメインのパワーアンプに交代です。
その後、ある知人からアンプ製作の依頼があり、2号機をお譲りすることにしました。 といっても、このままお譲りするのもどうかと思いますし、ボリュームを付けてプリメイン仕様が良いとのこと。 但しCDプレーヤーしか繋がないのでセレクタは不要とのことでした。 で、リファインです。
リファインした2号機 前方から
リファインした2号機 後方から
ご覧のようにタカチのOSシリーズで高さ5cmの超薄型のケースに納めてみました。 その他の変更点としては、入力にエメロードに使ったのと同じ可変抵抗器を入れたのと、電源トランスを左右別々に分けたこと。 パイロットランプ代わりのLEDはパワースイッチのレバーが光るタイプのやつ。 1号機のと同じです。 幸いノイズの悪化もなく、ご機嫌です。 何か手放すのが惜しくなってきましたが、間もなく嫁入りの予定です。
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